万年筆を買った

まぁ万年筆といっても超入門モデルで プレピーのブルーブラック という、わずか210円のやつなんだけど。もうちょっと上の世代だと当たり前のように使っていたのかもしれないけど、自分で万年筆を使うのは初めて。

昔から筆圧が弱かった。学生の時にシャーペンを使ってた時は全然問題無かったけど、社会人になってからボールペンしか使わないようになると、書いた文字がかすれることが多くて困っていた。

そんな時に現れたゲルインクのボールペンは衝撃的だった。シャーペンで書く時のような筆圧でもちゃんと文字が書ける。持ってるボールペンを全てゲルインクのものに変えるほど気に入ったけど、ある程度筆圧をかけて書かないとペン先にダマが出来てしまって、書き始めが汚くなってしまうという問題があった。まぁ、かすれるよりはマシだし、書きやすさかダマになるかを選ぶとしたらダマの方だと思い、諦めてずっと使っていた。

そんなある日、普段良く読んでいる人のブログで、万年筆を初めて使ってみたらその書きやすさに驚いたという文章を読んだ。万年筆のあまりの書きやすさにより手書きにハマってしまい、ブログを書くよりも手書きばっかりになってしまったらしい。

そこで初めて、自分の筆記用具の選択肢としても万年筆があるということに気づいた。もちろん万年筆の存在自体は知っていたけれど、使ったこともないのに、あるいは使ったことがないからか、万年筆で文字を書くという発想がまったくなかった。

万年筆は腕時計と同じで、趣味性が高くやたら高価なものという印象がある。仕組み自体は毛細管現象を利用してペン先からインクを出すだけという単純な機構で、手作りの部分は少ない(と思う)。だから単に数が出ないから高くなってしまっているだけで、価格と機能にはあまり差がないんじゃないかと思っている。

万年筆の価格感などを調べてみると、何年か前に万年筆業界に革命(?)が起きたらしい。プラチナ万年筆社からサインペンなどと部品を共通化することでコストを徹底的に省いて税込210円、という驚きの価格を実現した万年筆が出ていた。Biz.IDの記事  によると、年間売上本数が21万本で、このプレピーは300万本の売上を目指しているとのこと。単純計算で6億円の売上になるので、これぐらい売上が上がれば十分薄利多売が成り立つのだろう。

実際の書き心地

近所の文房具屋にプレピーがあったので、青色のものを早速買ってきた。

実際使ってみると、これはいい。すごく書きやすい。こんなの初めて! 筆圧いらずでサラサラとサインペンのような書き心地。ダマも全然出ない。しばらく使ってみてからボールペンに戻ってみると、思っていた以上に筆圧が必要なのに気付かされる。何だか書きづらくて疲れてしまう。書かれた文字も何か味気なく感じる。

残念ながら良い所づくめではなく、欠点もある。ボールペンに比べてインクの乾きがちょっと遅いので、書いた直後に触ってしまうと簡単に滲んでしまう。またペン先の向きがシビアで、向きがおかしいとすぐに書き味が落ちたり、文字がかすれてしまうことがある。ただこれはきちんとした持ち方をして書いていれば大丈夫なのもわかった。万年筆には万年筆の持ち方や書き方があるようで、最初はちょっと戸惑う。ただ持ち方がおかしいと書きづらくなるというフィードバックが返ってくるので、すぐに万年筆の書き方に慣れてしまった。

万年筆という新しい道具を使っているせいなのかもしれないけど、久々に書く喜びを思い出した。ユビキタスキャプチャのように思いついたことを思いついたまま、いつまでも書いていたくなる。

たださすがに210円なんで、ペン本体がプラスチックでちょっとちゃっちい。もうちょっといい万年筆を買えば、好きな色のインクをセットして使うことも出来るらしいので、自分だけの道具としてカスタマイズしていく楽しみもある。買って一日も経ってないけど、早くもいい万年筆が欲しくなってしまった。

こりゃ、万年筆にハマってしまう人がいるのも納得しちゃうな。