GUNSLINGER GIRL の15巻を読んだ

もう10年ぐらい前、音楽漫画に異様にハマっていた時期があった。テーマが楽器のものはもちろんのこと、表紙に少しでも音楽・楽器が描かれているものは手当たり次第に読んでいた。

アニメや萌え系の漫画には興味が無いので、GUNSLINGER GIRL のような絵柄の漫画は普段は手に取ることも読むこともない種類の漫画。最初に知ったのはたぶん漫画喫茶でだったと思う。何となくパラパラと読んでいくうちに、これは単なる萌え系の漫画とはちょっと違うことに気づいた。今までそんなことをしたことは一度もないけど、漫画喫茶の帰りに本屋で単行本を買って帰った。

最初の巻の方は、「不幸な身の上の少女達が過去の辛い記憶を洗脳されて無敵の体を手に入れ、国家の秘密組織で少女の殺し屋として働く」といういわば非日常な日常の中でも、健やかかつ平穏な日常を取り戻していく。ある種矛盾した日々を描き、主に「救済」を中心としたような話が多かったように思える。その後次第に、少女達とその担当官とのLOVEではなく、親子や友人間の愛情、絆のようなものをテーマとした話が増えていった。

最終巻であからさまに言っているけど、最終テーマは希望。最悪の状況から義体となり生まれ変わり、そしてテロリストと戦いながらまた死んでいく。あるものは生き残り、あるものはまた死ぬ。敵味方を問わず、その望みが叶うものも叶わないものも、最期は希望やそれが未来へ繋がっていくという思いと共に亡くなっていく。全ての流れが、希望というテーマに収斂されているように感じさせられる。

単なる後日談であったり、あるいは最後に綺麗にまとめて終わるためだけの最終話はよくあるけど、この漫画ではちょっと違っていた。これまでの全ての話は、希望という一大テーマを伝えるために存在していたのではないか、と思わされる。

読み終わった後はものすごく良くできた映画をみた気分。とても気持ちいい。その絵柄から、いわゆる萌え系漫画と思われてしまって敬遠されてしまうのがとてももったいない。これは絶対に読んで損がない漫画だと言える。